近江・前田高孝監督(写真=矢島公彦)
前田高孝監督は「相手の映像を朝方まで見て、ウイングバックが効果的だと判断しました。中に入ったり、外にも出られるので(金山を)どこでフリーにするかを考えながら戦った」と説明し、「聖地・国立の雰囲気に乗せられ、ゴールがどんどん入っちゃいました」と満面に笑みを浮かべながら、こう話した。
前回の昌平戦に先発したのは山門と鵜戸のほか、金山とCB西村想大(3年)の4人。途中出場したのが先発したMF浅井晴孔(3年)と経験者がずらりそろう。経験値と元々あった技術のほか、練習で植え付けられた自信が一体となって快進撃を支えているようだ。
その結果が初戦の2回戦で強豪の日大藤沢(神奈川)、3回戦で昨夏のインターハイ王者・明秀日立(茨城)をいずれもPK戦で負かし、準々決勝では前回4強の神村学園(鹿児島)との点取り合戦を制した。
成長した背景について前田監督は「私が抽象的なことを言い、選手が(それをかみ砕き)具体的なものを積み上げてきました。そういう部分で力を出せるような練習をしています」と話す。選手に考えさせる練習メニューなのだろう。
【次のページ】 近江、ついに決勝の大舞台へ 経験値×技術×自信が快進撃を支える(4)
▽第102回全国高校サッカー選手権
第102回全国高校サッカー選手権