上田西FW松本翔琉

 59分には「右サイドではドリブルで剥がしてからのクロスの流れを練習していたので、そこまでの流れに持っていけた。速いボールをファーに入れれば入るかなと思ったら、手前で上手く触ってくれた」と右サイドから中に切れ込んでシュート性のボールでDF4東風谷崇太のゴールをアシスト。1G2Aとチームの全ゴールを演出し、74分にお役御免でピッチをあとにした。

 この日の松本はゴールやアシストの結果も見事だったが、変幻自在のポジション取りも効果的だった。本人曰く「前半は右サイドで、途中からトップ下をやっていました」とのことだが、ボランチのように組み立て、サイドで起点を作り、ボックス内でフィニッシュの場面にも顔を出す。その動きに周りも連動出来ているから、チームがバランスを崩している感じもない。

 「2年生の時は無駄な動きをしないようにしていたんですが、3年生になってコミュニケーションをとれるようになって、自分の動きに周りが合わせてくれるようになった。それが練習で自然と身に付いてきて、全員で連携して攻撃が出来るようになりました」

 1年生でサイドを、2年生でトップ下やFWを経験した事でプレーの幅を広げ、自分たちの代となった今、松本の表現したいことをチーム全体で共有できている。

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▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長野予選
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