上田西FW松本翔琉

 「自分が下がったり受けたりすることによって、マークの受け渡しが間に合わなかったりもするので、自分で組み立てて移動してを繰り返すことで、相手もやりづらそうだと感じます」。松本がポジションを移動することがマークのズレを生み出し、それがこのチームの強みになっている。

 「最初は迷っていたんですが、全国大会に出たいと思って決めました」と東京から長野にやってきた背番号7。親元を離れて「お金のことだったり、洗濯だったり、ご飯だったり、今まで親が大変なことをやってくれてたんだなとわかって、いまでは本当に感謝してます」。この地で人間的にも成長を遂げた。

 これで準決勝に駒を進めた上田西。次戦の相手は難敵・松本国際だ。「松本国際は長野県では絶対王者。自分たちがその座を奪い取るつもりでやりたい」と闘志を燃やす松本。

 全国まではあと2つ。松本の左足が上田西を2012年大会以来の舞台へ導く。

 (文・写真=会田健司)

▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長野予選
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長野予選