瀬尾の先制ゴールでスタンドも歓喜
ここで投入された瀬尾がMVP級の活躍を見せる。DFの裏に抜ける動きで相手のDF陣を下げさせ、さらにはこれが自軍が押し上げることにも繋がり、自分たちの間延びも解消された。中盤底で福本のボールハント能力も生きてペースを掴んだ。さらに瀬尾は先制ゴールを決めた他、後半にも追加点に繋がるシュートを放ち、2-0での勝利に大いに貢献した。
「淡々とやる子が(相手にとって)嫌な役割をやってくれた」と指揮官がそう評する瀬尾。しかし、実は「緊張はしているかもしれないんですが、緊張していないように見せているんです」と、自然とできている部分もありながら、意図してそう見せていると明かした。
「3年生を尊重してあげたいのと、あの子は途中から行ってもコンディションを落とさないんで、スタートからしか行けない子じゃない。普段の雰囲気もキョトンとしている子なんで、試合でもキーになりますよね」と試合の軌道を修正してくれる瀬尾は濱田監督から重宝される存在だ。
それでもこの舞台で前半途中に声が掛かれば普通なら慌ててしまうだろう。それでも瀬尾は「急な交代だったので、特に心の準備をその場でするというよりは、前日からチームが良い雰囲気だったので、そのノリで行きました」と言い切ってしまう。やはり強靭なメンタルの持ち主のようだ。
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▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選
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