選手たちも「1-0の気持ちだと勝てない。あと何点か行くぞという気持ちで後半に入りました」と柳瀬が話せば、五十嵐も「何かフワッとしたというか何か前回の試合とは違った雰囲気があった。それをピリッとさせてもらい後半は良い形で入れました」と試合を振り返った。両選手が話した通り、それぞれが感じ取り、後半のプレーでその答えを出してみせた。

 「(選手権)全体の雰囲気というか思いを持って予選を勝ち抜くっていうのは貴重な経験で…夏を超えると本当にウチの選手たちは化けるので、もう少し彼らと一緒にいたいですし、成長も見たいので何としても超えたい、是が非でも。もちろん色々とこだわりはありますけど、何としても彼らを上へ連れていきたいですし、連れていってもらわないと困ります(笑)」(安彦監督)

 かつては2年連続で全国への切符を掴んだ麻布大附(当時は麻布大附属淵野辺)。安彦監督が選手たちと過ごす時間が長くなればなるほど、強いあの古豪が帰ってくる。

(文・写真=西山和広)

▽第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選
第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選