―――ー後半12分、伊藤選手に変えて12番の笠羽選手を投入してフォーメーションを変えてからボールが繋がって流れができたようですが。

 サイドのスペースを相手のツートップが使ってきて、そこの受け渡しがスムーズじゃなかったので、ちょっとスペースを埋めて安定感をもたらせて攻撃につなげていきたいと思って、相手に対して変化を与えるっていうことも含めて、そのジャッジをしました。

―――ーしかし、攻撃に関しては最後まで追加点が奪えませんでした。鎌倉戦もそうでしたが、流れの中からの得点が生まれていません。

 攻撃の厚みがやっぱりちょっと足らない。やっぱり、もっとウチのやり方としては、サイド攻撃っていうところが少し停滞してるかな?コンビネーションとか。(我々も)やはり調子の良い選手とか、そういったところも踏まえて見ていかなきゃいけないかなと思います。55人の部員がいますので、そこは誰かが欠けてクオリティが落ちるのではなく、誰が出ても変わらない桐光学園で居続けなければいけないと思ってます。

―――ー鎌倉戦に続いて丸茂選手が決勝点を挙げました。エースとしてしっかり結果を出せていると思いますが、監督としてはどのように感じてますか?

 「怪我から復帰して、少しずつコンディションは戻ってきていますけど、まだ僕のベストな丸茂は今日も見れなかったので、もっともっとトレーニングと本人の意識が上がって来なければ…もう試合も復帰してからだいぶ出てきてますので、本人も本来の良さっていうのをしっかり出して欲しいと思ってます。

 3回戦の鎌倉、この日の三浦学苑はともに怖がらずに桐光学園に向かっていった。それに対して慎重に、そして丁寧に対応していた桐光学園。リーグ戦ではチャレンジャーの如く、ガムシャラに向かっていた桐光学園の選手たちも一発勝負の選手権予選では、「緊張」という言葉の裏側で知らず知らずの内に受け身となっているのかもしれない。

 「チームとしてやる方向性をしっかり示さなきゃいけないですし、 新しいことはやりませんので、やってきたことでどう勝負できるか。やっぱり彼らの自主性、彼らのチームワーク、そういうものをもっともっと上げていかなきゃいけない」

 3年ぶりの王座奪還に向け桐光学園は11月4日に行われる準決勝で横浜創英と対戦する。

(文・写真=西山和広)

▽第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選
第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選