土壇場まで追い込まれた選手たちは、ここから奮起し、3回戦で横浜隼人に3-1、準々決勝ではインターハイ予選ベスト4の相模原弥栄を3-0で退け勝ち上がる。不安を見せていた守備に関しても尻上がりに調子を上げてきた。
「僕も20年弱やってますけど、これだけサッカーにきちんと向き合える子たち、こういう代がほんとに初めてで。育ったっていうよりは、入学した時からそういう子たちだったので、僕らも本当にスタッフ陣はこの子たちの代では必ずある程度の結果を出してあげなきゃいけないよねっていう話はずっとしてきてはいたんですね。まだあと1試合、結果はまだ出てませんけども、そういう意味では ここまで来るのは、初めて決勝まで来ましたけど、必然というか、このぐらいまでは来るだろうという風には想定してました」
だが、準決勝の桐光学園は一筋縄ではいかない相手。そこで結果を残すため綿密なプランを練った。
「桐光はやっぱりサイドをどんどん、どんどん、ぐいぐい、ぐいぐい仕掛けてくるので、そこはきちんと蓋をすること。そして背後を1発で取られないっていうこと。さらに跳ね返した時のセカンドボールをしっかり奪うっていうことですね。で、奪ってそれを クリアして逃げるんじゃなくて、自分たちのプラン通りにして攻撃をしていくっていうプランでやってたんで、そういう意味ではしっかり守ることはできましたけど、後半なんかはそれを攻撃につなげていくことができなかったので、そこはものすごく反省点です。それでもゼロで抑えられたということでは、しっかり褒めてあげたいです」
そしていよいよ迎える初めての決勝戦。
「(ここまでも)一戦一戦やってきてるんで、次も決勝戦というよりは、1つの試合ということでやりたいと思います」
まずは『いつも通り』を忘れずに、初めての頂点を目指す。
(文・写真=西山和広)
▽第103回全国高校サッカー選手権山梨神奈川予選
第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選