診断は『第5中足骨骨折』。いわゆるジョーンズ骨折と言われるものだった。「自分はずっと怪我で大事な場面で出られてなくて。本当に選手権前までだいぶ(コンディションを)上げていて、スタメンで100パーセントの状態で全国大会に行けるぞって思っていたのに初戦の練習中に怪我をしちゃって。ただ、本当にありがたいことにトレーナーの茂木(勇人)さんがすぐに病院に連れて行ってくれて。骨折がそこでわかって、怪我をしてから5日後に手術をすることができました」。その甲斐もあり、山田はすでにリハビリを開始し、年末までには回復の見込みだ。

 今はとにかく希望を持って怪我と向き合い、戦うしかない。

 「早く怪我を治して、選手権前までに調子を取り戻したいです。きつくてちょっとしか出られない可能性もあるんですけど、それでも背中で見せられたらと思います。チームとしてはこの1年間全国優勝を目標にやってきたので、自分の力を少しでも発揮して、日本一になれるように頑張りたいです」と全国大会に意欲を示す山田。

 諦めない気持ちがある限り、希望が途切れることはない。山田が今冬の全国の檜舞台で躍動する姿に期待したい。

(文・写真=西山和広) 

▽第103回全国高校サッカー選手権山梨予選
第103回全国高校サッカー選手権山梨予選