試合中の興國Bベンチ

 「Bチームだけの力じゃなくて、Dチームも4部で優勝して、Cチームも3部で優勝。そしてトップチームもインターハイ初出場と、違うカテゴリーの中でも刺激があった。メンバー争いも、トップからBチームに落ちてきたり、Cチームから上がってきたり、チームの中でも競争があったので、それが一人一人の成長に繋がった。今回1部リーグを経験した選手が50人近くいるので、今日戦った子たちだけじゃなくて、50人が入れ替わりながら1部の強度を経験できたことも大きかった。少しケガ人が出たとしても、補いながら一年戦えたということが今日の結果に繋がったのかなと思います」

 大阪1部リーグを戦うBチームという場所を選手たちの成長や競争の場所として有効に使い、そして最後にはプリンス昇格という結果に結び付けた。それもチーム間の刺激、選手間の競争があったからこその結果だ。

 今年の3年生の代を1年から担当してきた江島監督。彼らは「最弱世代」と言われていた学年だったそうで、事実昨年はCチームを2部から3部へ降格させてしまった。「まさか彼らを中心に1部リーグを戦って、昇格するってことが全く想像できなかった。彼らの成長がいい意味でこちらの期待を裏切ってくれた」少しずつ階段を上がっていく姿を間近で見てきた指揮官は感慨深げにそう語り、彼らの成長に目を細めた。

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