そして迎えた後半7分、選手たちが「何かを起こす」時がやってきた。この試合1本目のCK。4人が手を繋ぎ3年前に旋風を起こした「トルメンタ」の構えに入った。今では日本全国、地区予選でもよく見られるようになった、回転して相手マークを撹乱するトリックプレーだが、本家である先輩たちのプレーを後輩たちがアレンジ。ゴール前で直接合わせるのではなく、ゴール前を警戒させてニアサイドにグラウンダーのボールを通した。
グルグル回る自分のマークを確認していた青森山田DF陣はブロックされボールに寄せられない。フリーでパスを受けたDF2柿本陽佑(3年)はすぐさま左足でファーサイドを狙った。これはポストに弾かれたが、折り返しをFW大森が押し込み待望の先制ゴールとなった。
その後、PKで加点した高川学園は青森山田に1点差に詰め寄られながらも逃げ切りに成功した。
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▽第103回全国高校サッカー選手権
第103回全国高校サッカー選手権