そんな展開で迎えた39分、こぼれ球を拾った武南が逆襲に出ると、MF8小山一絆(2年)からのボールを受けたFW9塚田恵斗(2年)が「良いトラップができて前を向いたら渡辺君が走っているのが見えた」と中央を駆け上がったMF11渡辺悠(2年)に絶妙なスルーパス。これで抜け出した渡辺が落ち着いてGKとの1対1を制し右足でネットを揺らした。

 後半も試合の主導権を握った武南は追加点こそ奪えなかったものの、この渡辺のゴールが決勝点となり、帝京第三に1-0の完封勝利。各都県の予選2位チームで争われたBグループの決勝を見事に制した。

 試合後、貴重な先制ゴールをアシストした塚田は「今回は埼玉県で行われる大会でしたし、最後の大会(次回からは1、2年生の大会にレギュレーションが変更)だとみんなわかっていたので、絶対に優勝してやろうという気持ちが強かった」と今大会に強い気持ちを持って挑んでいたと明かした。

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▽令和7年度関東高校サッカー大会
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