横浜創英の10番を背負うMF鈴木快(写真=K,Nishiyama)

「監督にもう一回締められて、後半は守備からしっかり入った。0で抑えられたのは成果だと思います」

 試合後、彼の言葉には“指揮者”としての責任感がにじむ。

「前には大きなフォワードがいる。でも頼るだけじゃなくて、自分と(MF13)塩澤(示月)がボールを受けて横に揺らしていけば、落ち着いた時間を作れる。もっと自分から発信して、そういう展開にできればよかった」

 一見穏やかな語り口。けれどその裏には、戦う者の芯がある。

「目標を遠くに置きすぎず、まず自分のやれることをチームのためにやる。その積み重ねの先に、全国という舞台がある」と話す通り、焦らず、一歩ずつ、浮つかない言葉が、チームの現在地を示している。

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▽第104回全国高校サッカー選手権神奈川予選
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