特に74分、FW増谷拓海(3年)の決勝ゴール直後には、喜ぶチームメイトの中でいち早くDF陣を集め、確認の声をかけた。「チャンスの後はピンチというのは言われてきたこと。以前、ゴールを決めた直後にCKを与えて失点してしまった経験があったので、特に声をかけ合って集中力を切らさないようにしていました」。守備の要として、常に先を見据えながら確認と修正を繰り返した。

 曳地は「自分はチームの中でも一番技術がなくて、背も低い」と語るが、それでも島谷監督の下、1年生の頃からAチームで経験を積んできた。「走る、戦うという部分は誰よりもやらないといけない。声と走る、当たり前のことを誰よりもやるのが自分の強みです」と力を込める。

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▽第104回全国高校サッカー選手権北海道予選
第104回全国高校サッカー選手権北海道予選