後半も瀬戸内がボール保持する時間が続くが、流通経済柏の前線からのインテンシティの高い守備の前に効果的なボールを前線に送ることができない。その中でも10番佐々木達也がゴール前混戦から右足のアウトサイドにかけたボレーも惜しくもサイドネットの外を揺らす。この試合唯一のピンチをしのいだ流通経済柏は選手交代しながら運動量を落とさないでさらに攻勢にでる。54分、CKからクリアされたボールをセンターライン付近で拾い再度ゴール前へ。10番熊澤和希がバイタルエリアでボールを落とさずに目の前の相手をかわして、ハーフボレー。鋭い弾道のボールはゴール右隅に突き刺さり4-0。74分には途中出場の21番渡會武蔵がこぼれ球にしっかり反応して追加点を挙げる。試合は5-0でタイムアップの笛が鳴る。

 勝ち進むにつれて、大きくなっていった今大会初出場の瀬戸内旋風は全国3位という好成績で幕を閉じた。流通経済柏は去年に引き続き決勝進出。忘れたものを取り返しにと選手達は残り一勝=全国制覇を掴みに14日、埼玉スタジアムでの決戦に挑む。

(文・佐々木竜太 写真・甲斐雅人 )