なんとか流れを取り戻したい春日部東は後半31分にフリーキックからDF西真那斗がヘディング弾で突き刺して1点を返したが、春日部はそのわずか2分後に相手ディフェンスからボールを奪った途中出場のFW諏訪尚樹が右足でゲット。体調不良から復帰したばかりでこの日は交代の切り札として切られた1年生FWは「初めて役に立った感じですごく嬉しかったです」。

後半アディショナルタイムにはサイドチェンジを受けた的場が、鋭い切り返しからマーカーを交わして右足で低く突き刺して駄目押しとなる4点目。最後までチームスタイルとして掲げているハードワークを崩さなかった春日部が4ー1で勝利し、“春日部ダービー”をものにした。

ライバルからの勝利は自信になる。流れを呼び込んだ先制ゴールの保坂は「自分たちでもやれるんだなというのがわかった。春高(かすこう)に入って一番楽しい試合でした」。主将のMF雨谷寛大は「いまの3年生より個の力は劣っていると思うんですけど、チーム力では自分たちの方が優っていると思う。個で勝てないならチーム一丸」と集団としての力に自信を見せた。

ひとまずの目標は一昨年の先輩たちが果たせなかった「S2残留」だが、昨季S2Aリーグ4位の春日部東を下したことで4月からの新シーズンは台風の目となる可能性も十分にありそうだ。

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