攻守の構図がくっきりと分かれながらもスコアに変動が見られなかった前半戦を終え、勝負は後半戦へと突入。

 先手を奪ったのは都立保谷
 42分、チャンスメークは18番。バイタルエリアでのボールキープから、相手DFの意表を突くスルーパス。反応した9番がこれをゴール左へと流し込み、都立保谷が少ないチャンスを活かした。今大会3試合連続での先制に成功。

 対して、今大会初失点を喫した都立東大和
 前半訪れた再三のチャンスを活かせない中の先制点献上だけにチームに嫌な空気が流れるが、それでも落ち込んでいる暇はない。19番、13番ら攻撃的選手を投入し、より前線の強度増加に努めた。すると57分、待望の同点ゴール。ウォーターブレイクを挟んで迎えた20分、CKのチャンスに決めたのは2番。ゴール前混戦となったところを蹴り込んでネットを揺らした。 

 試合を振り出しに戻し俄然勢いの増す都立東大和
 一時は序盤の攻勢を失い掛けていたサイド攻撃が復活し逆転機を探る。62分には右サイドから13番のグランダークロスに17番が飛び込む。5分後には再び13番のアリークロスを19番がヘディングで合わせた。

 1対1、試合は70分間での決着を許さず延長戦へと突入。
 都立保谷はDF5番の攻撃参加、一方の都立東大和は継続的なサイド攻撃などが目立ち勝ち越しを狙ったが互いにゴールが遠い。

 勝負はいよいよPK戦へと縺れこむ。
 都立保谷は1人目からまさかの3人連続失敗。対する都立東大和も2人目、3人目が失敗し、勝負は先の90分間同様の接戦となったが、制したのは都立東大和。GK1番は3本のシュートストップを成功させ、PK戦スコア3対2、都立東大和が勝利。見事2次予選進出を決める結果となった。

(文・写真 金子 侑史)

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