日章学園は2018年度の全中優勝経験者を4人擁しているが、“1年生カルテット”のうち2人がPK戦に登場。「学年に関係なく、成功率の高い選手を選んだ。(1年生の彼らが)外したところをあまり見たことがない」と、早稲田監督からの信頼も厚かった。
両チームとも6人目まで成功。勝負を分けたのは7人目のキッカーだ。
先にける市船のPKをGK清原が右に跳んで、見事なセーブ。かたや、日章学園の右SBの濱松凛(3年)が冷静にゴール右にけり込み、この瞬間、長い試合にピリオドが打たれた。
ゲームの主導権を握りながら“1点”が奪えなかった市船の波多秀吾監督は「相手のハイラインに対して(中盤が)窮屈になっていたので、お互いの距離感を修正し、うまく間で受けながら、攻撃につなげていきたいと思っていた。後半は特に右サイドを崩すシーンが増えたけれど、最後のところで決めきれなかったのが残念」と、悔しさをにじませた。
試合終了間際、湘南に加入が内定している右SBの畑大雅(3年)をひとつ前に押し出すなど、攻撃力アップを図ったが、望む結果は得られなかった。
(文=編集部)
▽第98回全国高校サッカー選手権大会
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