立ち上がり、サイドを起点に筑陽学園が押し気味に進める。徳島市立も徐々に落ち着き、丁寧な繋ぎからチャンスを伺う。試合が動いたのは前半22分徳島市立、左コーナーキックをニアで5番DF田内悠貴がヘッド、一度は跳ね返されるも「出られない選手もいるなか、2年の自分がゴールでチームに貢献出来て嬉しい」と語る12番DF三倉瀬真がボレーで詰めてゴール、1-0と先制に成功する。その後も押し気味に進める筑陽学園だがゴールには至らず前半を1-0と徳島市立リードで折り返す。

後半スタートから10番FW寺岡聖斗を投入し更に攻勢に出たい筑陽学園だが、188cmの1番GK中川真を中心とした徳島市立守備網をなかなか崩せない。先手先手の筑陽学園は長身の3番DF益永望光を前線に投入し1点を奪いにいくも、徳島市立も中盤を入れ替え運動量を補填、筑陽学園に自由を与えない。終盤、得意のサイド攻撃で崩しにかかる筑陽学園だったが1点が遠くこのまま試合は終了。徳島市立河野博幸監督は「押し込まれる時間が長かったが、GK中心に最後まで耐えてくれた」と話すようにここまで無失点のチームは同校初の選手権ベスト8。次戦、攻撃陣が好調な静岡学園を迎え撃つ。

(文・写真=甲斐雅人)

▽第98回全国高校サッカー選手権大会
第98回全国高校サッカー選手権大会