後半、十文字は左サイドをFW9番藤野あおばが抜け出しクロスをファーのMF8番三谷和華奈がシュートもクロスバーに嫌われる。日ノ本学園もクーリングブレイク直前、左からの粘り強い攻撃から最後はFW17番山下寧がシュートもボールはゴール左へ。クーリングブレイク明け、一進一退の攻防もゲームを動かしたのはセットプレーだった。後半30分十文字、右サイドで得たフリーキックをMF5番藤田美優が蹴り込むとファーに構えたDF4番月東優季乃がヘディングをニアに叩き込み、待望の先制点をあげる。このシーンを試合後振り返った野田監督は、「選手発信でセットプレーの練習を積極的に行っていたので、形になって良かった」と話す。怪我人続出で満身創痍の日ノ本学園も選手を入れ替え最後の望みにかけ前から全力でプレス。最後はU-16日本代表の十文字FW9番藤野あおばが前線で上手く時間を使いクロージング。試合終了のホイッスルと共に、十文字の歓喜の渦がピッチに広がった。勝った十文字はインターハイ初優勝、敗れた日ノ本学園は昨年に続き決勝の舞台で涙をのんだ。

(文・写真=甲斐雅人)

 
▽令和元年度全国高校サッカーインターハイ(総体)女子
令和元年度全国高校サッカーインターハイ(総体)女子