喜ぶ久我山イレブン(写真=矢島公彦)
試合は立ち上がりから動く。前半3分國學院久我山、左サイドに10番FW戸坂隼人が流れて受けると7番FW山下貴之と2人で崩し10番FW戸坂隼人がクロス、9番FW山本航生には合わずマイナスに逸れるも走り込んでいた右サイドバック11番DF山本献がペナルティエリアの外から右足一閃、ボールは左サイドに突き刺さりゴール、大事な大事な先制ゴールを奪う。立て続けに同17分國學院久我山は10番FW戸坂隼人が右前で受けると左足で中へ仕掛ける、相手が足を出しにくい間合いでスルスルと運ぶと正面辺りから左足を振り抜く、ボールはGKの手を掠めて右隅へ決まりゴール、2-0と突き放す。帝京も5番FW山本乾太が右へ左へ顔を出してターゲットとなりチャンスを創出する。すると同28分、帝京は5番FW山本乾太が右サイドで起点となると中央にパス、9番MF髙橋岳がスルーすると3番DF石井隼太から中央で再度ボールを受けターン、ゴールへ向かって仕掛け左足で右隅に流し込みゴール、1-2と反撃の狼煙を上げる。一気に攻め込む帝京は、5番FW山本乾太のループシュートなどで波状攻撃。國學院久我山は2番DF保野友裕が負傷により退場するアクシデント、アンカーの6番MF福井寿俊をセンターバックに下げて16番MF吉田圭佑を6番MF福井寿俊のポジションへ投入。前半は2-1で國學院久我山が折り返すも試合は帝京ペースで後半戦へ突入。
後半スタートは互いにメンバー交代は無し、國學院久我山は途中出場16番MF吉田圭佑をシャドーに置き8番MF大窟陽平をアンカーポジションへ。立ち上がりも帝京7番MF小島匠瑛がシュートチャンスを作るなど前半の勢いそのままに押し込む。國學院久我山はボール保持率を上げ流れを手繰り寄せようと試みるも、一進一退の攻防が続く。帝京は後半12分、10番MF深澤大輝に代えて8番MF石川航大を投入し中盤を活性化。すると後半19分帝京、コーナーキックのリフレクションを再び放り込むと競ったこぼれ球に反応した5番FW山本乾太が左足で突き刺しゴール、2-2と試合を振り出しに戻す。同25分帝京は7番MF小島匠瑛に代わり21番MF宮下正太郎を投入。國學院久我山も10番FW戸坂隼人と14番MF田中琢人を下げて4番DF河原大輔と18番FW清井大輔を投入する。ここでエースが大仕事。同28分、國學院久我山は左サイドをショートパスでつなぎ9番FW山本航生が前向きで受けると右足を振り抜き右へ突き刺しゴール、3-2と勝ち越しに成功。同29分帝京は13番MF中瀬拓夢に代えて22番FW照田拓史を投入。同34分國學院久我山は7番FW山下貴之に代えて1年生21番FW安田修都を投入。同36分帝京は14番MF宮﨑海冬に代えて17番MF須藤晃志を投入。終盤、ダメ押しは同40分國學院久我山、奪ったボールから9番FW山本航生が背後に抜け出ると波状攻撃、12番DF森次結哉、8番MF大窟陽平と阻まれるも最後は18番FW清井大輔が叩き込みゴール、4-2と試合を決定付ける。同ロスタイム+2分國學院久我山9番FW山本航生はお役御免、15番DF野田祐成を投入しクロージング。試合はそのまま終了し、國學院久我山が選手権の切符を手にした。
(文=甲斐雅人 写真=矢島公彦)
▽第98回全国高校サッカー選手権東京予選
第98回全国高校サッカー選手権東京予選