わずか2分で試合をひっくり返した浦和北。61分に1点を返され、再び試合の流れを手放し掛けた。しかし、70分にCKから我妻拓実(3年)が追加点。76分にはCKの混戦から伊藤匡輝(3年)がダメ押し弾を決め、勝負に蹴りを付けた。
試合後、古市元喜監督は「初戦の堅さがあって、1点目を取られてから目が覚めました」と、初戦の難しさに言及。しかし、選手たちは後半に持ち直し、鮮やかに4ゴールを奪い切った。そんな彼らに対し、「よくやったと思いますし、ずっと練習をしてきたセットプレーからゴールを決めてくれた。勝ち上がるためにはこういう武器が必要になる」と手応えがあったようだ。
ただ、最初からうまくいったわけではない。古市監督は浦和北の指揮官に就任して1年目。ふじみ野で長きにわたって指揮を執っていたとはいえ、一からチームを作り上げるのは簡単ではない。最初は苦労し、インターハイ予選後に引退する3年生がいる進学校故の難しさにもぶつかった。そうした困難にもめげず、選手たちと向き合いながら歩みを進めてきた。だからこそ、この1勝は大きい。新たなスタートを切った浦和北が2回戦を突破できるか注目だ。