ラストワンプレーで決勝弾。殊勲のゴールを決めた大日向は「今日は途中から出て何もできていなかった。最後にヘディングで点を決めて勝つことができて良かった」と表情を緩めた。

この日は同点とされた直後の後半13分から途中出場。「守備をしっかりやれと言われて入った」という中で「ボランチの役割はそんなにできなかった」が、見せ場は最後に待っていた。

アディショナルタイムいっぱいの43分、中盤でボールを奪った埼玉栄はそこから速攻を発動。右サイドをオーバーラップした原田は「とにかくニアとキーパーに突っかからないように、絶対に自分たちがシュートで終われるようにというところにこだわって」ファーサイドにクロス。ここに待っていたのが大日向だ。「原田くんが本当にピンポイントでボールを出してくれた。ここは決めるしかないなと」。タイミング良く飛び上がると武器のヘディングで仕留めた。

「あの時は素直に本当に嬉しくて。(嬉しいという気持ち以外)何も覚えてないっていう感じです(笑)」。仲間とともに喜びを爆発させている最中で試合終了のホイッスル。延長突入となれば追いついた狭山ヶ丘の方が心情的には有利となっていただけに殊勲のゴールとなった。

武器のヘディングは「自分が一番と飛ぼうという感じでやっています」。昨年は新人戦でスタメン出場した中でその後は怪我もあってメンバー落ちも経験。最後の1年にかける栄のヘディンガーは「今年はもっと点を決めて、活躍して、チームに貢献したい」と意気込みを語った。

記事提供:埼玉サッカー通信・石黒登

▽令和元年度埼玉新人戦(新人選手権大会)
令和元年度埼玉新人戦(新人選手権大会)