山梨学院高等学校 vs 米子北
後半に入り米子北がDFラインをハイラインに設定し前への圧力を強める。すると山梨学院は7番FW笹沼航紀と9番FW茂木秀人イファインを投入し、そのハイラインの裏を狙う。69分、山梨学院はカウンターから左サイド深い位置でキープしスローインを得ると、そこからのロングスローに、4番DF板倉健太のケガにより交代出場したばかりの22番DF加藤豪太が「セットプレーは自分の持ち味。自分がやってやるぞと思っていた」ヘディングで合わせゴール。山梨学院が先制しついに均衡が破れる。追いつきたい米子北はアディショナルタイムにPA付近右寄りの絶好の位置でFKを得るも、右足で直接狙ったFW崎山のシュートは枠を外れてしまう。そのまま試合は終了し1-0で山梨学院が勝利した。
勝利した山梨学院のキャプテン1番GK熊倉匠は「3年前のリベンジということで米子北戦は全員で戦って、苦しい状況が続いたんですけど全員の力で勝てたと思います。今日の一勝は本当に大きいと思いますし、次につながるゲームだったと思います」と試合を振り返った。
山梨学院の長谷川大監督は試合後「このような状況(コロナ禍)の中で、同じく寮生活を送る、日本一を目指すチーム同士の戦いの中で、お互い激しい試合になるだろうと予想していました。米子北さんは非常に強いチームで、鋭く、早く、ゴールに直結するプレーを得意とするチームですから、それを受けることなく、自分たちも相手に向かっていくというテーマで戦いました。深い位置に攻め込んだ時の、相手の縦に早いカウンターでうちの後ろのCBが相手FWの抜け出しに苦労して、一瀬が怪我をしてしまったのが想定外でした。さらにもう一人のCBの板倉がケガをしてしまったのは想定外の想定外でした。ただ不思議なことに、それで交代で出た加藤がいきなり点を取ってくれたのは嬉しかったです。彼が一生懸命努力してきたことが実ったんだと思います」と試合を振り返り、「一度選手権で日本一になって、2年前にインターハイも優勝できたんですが、選手権は3年間全国の舞台から遠ざかっていました。戻ってきたからには選手たちから出てきた言葉通り、日本一を目指していきたいと思います」と意気込みを語った。
▽第99回全国高校サッカー選手権
第99回全国高校サッカー選手権