市立船橋が快勝

 「0対0の時間が長くなれば、相手にプレッシャーがかかると思っていた。前半終了間際の失点は確かに痛かったけれど、それでも1点差なら想定内」と、佐賀東の蒲原晶昭監督は試合の推移を冷静に見つめていた。だが、警戒すべき後半開始の時間帯に立て続けに失点を食らい、「勝負どころでの差が出てしまった」と悔やむ。

 12月上旬、学校内での新型コロナウイルスのクラスター発生によって活動休止を余儀なくされた市船。全体練習を再開できたのは選手権開幕のおよそ1週間前だった。「限られた時間のなかで、まずはコンディションを戻すことを考え、準備した」と波多秀吾監督が語れば、「自粛期間のときは気持ちが落ち込む選手もいたと思うけれど、選手権に出られることに感謝して、自分たちがやるべきことをしっかりやろうとチームがひとつになれた」とキャプテンの石田が言葉をつなぐ。

 9年ぶり6回目の選手権制覇を目指す市船がさまざまな思いを背負いながら初戦を突破した。

 

(文・写真=小室功)

▽第99回全国高校サッカー選手権
第99回全国高校サッカー選手権