神戸弘陵 vs 帝京長岡

 2年連続3回戦で帝京長岡に敗れてしまった神戸弘陵だが「1年前に0-5で負けていたので、同じ相手ということで選手も高いモチベーションで先制することが出来た。失点は残念だったが、決定機は昨年よりもたくさん作れたので、あとは決定力のところでしたね」(神戸弘陵・谷純一監督)昨年の悔しさを糧に、攻撃的なチームに仕上げ相手を上回るチャンスを作った。最後まで諦めずにゴールを目指す姿は次の代に引き継がれるだろう。

 そして2回戦の履正社との激戦の疲労が残る中、立ち上がりに先制を許すも逆転し、引き離した帝京長岡の強さも際立った。帝京長岡といえば華麗なパスワークに目が行きがちだが、「ボールを奪い返すところが自分たちの強み」(キャプテンMF川上)球際の強さが今年のチームの柱になっている。その根底となっているのが昨年の準決勝青森山田戦での敗戦だ。「青森山田を倒さないと日本一にはなれない」(MF上野)と青森山田の強度を上回る必要性を選手たちが肌で感じたことが大きい。それでも「前からのプレッシングだったり、今年の色が出ないとダメ。『去年とは違うぞ』と吹っ切ることが出来ないと勝てない。まだまだ50点ぐらいです」と古沢徹監督も目指すところは高い。準々決勝の相手はプレミアリーグ所属の強豪・市立船橋。「市船さんに勝つにはアップデートしていくところを求めたい」(古沢徹監督)と去年のベスト4を超えるにはまだまだ殻を破る必要があるが、まずは一日しっかり休養をとって、勝てば去年のベスト4に並ぶ決戦に挑む。

▽第99回全国高校サッカー選手権
第99回全国高校サッカー選手権