連日の雨でぬかるんだピッチも、試合が進むに連れて大東大一がまずは攻略。低い位置からしっかりボールを繋ぐと中央・サイドとバランス良く攻撃を仕掛ける。都立北園も前半10分にフリーキックを競ったこぼれ球をMF6髙橋映汰がダイレクトシュートなど、「前で勝負」を徹底しチャンスを伺う。ここで大東大一にもチャンス、同13分にFW9浅島伶遼が中央でクサビを受けると自ら振り向きシュート、ボールはキーパー正面でゴールにはならない。
 引水タイム明け、シンプルに前で仕掛ける都立北園にチャンス。同30分都立北園、右をドリブルで抜けたDF9奥山晨飛がペナルティエリア外からグラウンダーのシュート、GKの手を掠めたボールは左サイドネットに吸い込まれ、先制に成功する。
 ボール支配率では大幅に上回る大東大一だったが前半ゴールは奪えず、1-0都立北園リードで後半戦へ突入する。

 後半もボールを握るのは大東大一、ドリブルとショートパスを織り交ぜ中央を崩しに掛かる。都立北園も前半同様シンプルに前での勝負にプラスして、前線からのプレスも強化し強かに追加点のチャンスを伺う。
 何としても1点が欲しい大東大一だが、あと一歩の所でプレーが噛み合わずフラストレーションを溜めていく。すると後半25分都立北園、FW11村田雄喜がクリアボールを拾うとそのままカウンター。左DF7望月翔空が受けるとドリブルで突破しクロス、中央フリーのDF9奥山晨飛がヘディングを叩き込み追加点で2-0とリードを広げる。
 大東大一にとって精神的にも大きくのしかかる追加点に思われたが、ここから反撃を開始。同28分、大東大一はシュートかペナルティエリア内で都立北園ディフェンダーの手に当たりPKの判定。MF10朝倉拓海が落ち着いて決め1-2とし、1点差に詰め寄る。
 ここで一気に波に乗る大東大一は同30分、コーナーキックのこぼれ球をMF7桜井伶偉が拾うとキックフェイントで1人を交わして右足一閃、ゴール左へ突き刺し土壇場で2-2とスコアをタイに戻す。
 このまま前後半を終え、2-2のスコアで延長戦に突入する。

 勢いそのままに攻め込む大東大一がここで仕留める。延長前半10分大東大一、コーナーキックをDF5開田航太が高い打点で合わせてゴールを決め、3-2と逆転に成功。都立北園も最後まで諦めずに攻撃を仕掛けるも決定機を作るには至らず試合は終了。

 2点差をひっくり返した大東大一が勝利し2次予選進出を決めた。

(文・写真=編集部)

▽第99回全国高校サッカー選手権東京予選
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