序盤はなかなかボールが落ち着かず、長い時間蹴り合う展開に。徐々に都立上野がボールを落ち着かせると、自ずと都立大山ゴールへ近付く回数を増やしていく。そしてビッグチャンスは前半ロスタイム、都立上野は左サイドで得たフリーキックをDF4服部圭介が直接狙うと都立大山GK20松原大輝が何とか触りクロスバー直撃。その後も何度か攻め込む都立上野だったが仕留めきれず、ゴールレスで試合は後半戦へ。

 後半、試合を動かしたのは都立上野。後半6分、都立上野はフリーキックを競ったこぼれを最後はMF11鈴木新之輔が詰めてゴール、1-0と先制し歓喜の輪が広がる。
 その後は都立大山も反撃。同17分、コーナーキックからゴール前でMF17米川陸大がヘッドもボールはGK正面、最後の所で決めきれない。更に同24分、都立大山はクロスに合わせようと中央に走り込む選手に対し都立上野ディフェンダーが戻りながら堪らずプッシング、PKの判定。MF10鈴木輝が左の際どいコースに決めて、試合を振り出しに戻す。
 このまま前後半では決着せず、試合は延長戦に突入する。

 抜かるんだピッチも相まって消耗が激しく、互いに足をつる選手が続出。交代選手を使い果たした都立大山はピッチ内の選手で必死に最後まで戦う。都立上野もベンチも総出で声を出しピッチの選手を鼓舞する。20分の延長戦でも決着はつかず、試合はPK戦に突入。
 2人目を互いのGKがストップ。都立上野が3人目、都立大山が4人目を外すとサドンデスに突入。先行の都立上野が決めて挑んだ都立大山の6人目、ボールは枠を捉え切れず1-1(PK4-3)で都立上野が勝利した。

 

 最後まで戦い抜いた両者だったが都立上野に軍配が上がり、2年生チームで2次予選進出を勝ち取った。

(文・写真=編集部)

▽第99回全国高校サッカー選手権東京予選
第99回全国高校サッカー選手権東京予選