試合後の両校(写真=藤原裕久)
前半終了時点でのシュート数で、諫早高校の9本に対して、わずか1本に終わってしまった海星は、後半からの巻き返しを狙うが、ボールを奪ってからのプレーが明確な諫早は、後半開始5分に再び原口がゴールを決めて2-0。
守勢の展開が続く海星は「もっと高い位置へ行け!」というディフェンダー神田拓巳の声に呼応するように、ラインを高く上げ、サイドを広く使って攻撃を展開するが、諫早もGK木下太陽を中心とした体を張った守備で対抗し、海星に決定的なシーンを作らせない。
逆に後半14分には、この日、攻守で抜群の存在感を見せていた岩永がフィールド中央付近からドリブルで持ち込むと、そのまま海星守備陣を次々と交わして最後は右足からのシュート。これが決まって諫早が3点差をつけることに成功する。
だが、古豪の意地か、海星はこの後もラインの高さを強く意識。点差が開いたこともあってプレスのペースを落した諫早に対して、徐々にボールを持つ時間を増やしていくと、後半の20分頃からは諫早陣内へ入り込み、攻勢で試合を展開。そして、何度か惜しいシーンを作っていた後半28分に、コーナーキックから川口健太が1点を返し1-3とする。
この後も海星は積極的に攻めていくが、2点差をつけている諫早の守備陣は、最後まで粘りを切らさず、失点をこのシーンのみにとどめて試合を終了。新人戦地区予選でも名門の国見相手に接戦を演じて評価をげていた諫早が、海星を相手に3-1で快勝し、昨年の選手権県予選でベスト8に入った新鋭の佐世保実との2回戦へと進出した。
(文・写真=藤原裕久)
▽令和2年度長崎県高等学校新人体育大会
令和2年度長崎県高等学校新人体育大会