2点目のゴールを挙げ喜ぶ青森山田DF三輪(写真=小林健志)

 しかし後半に入ると、青森山田が本来の圧力を取り戻す。積極的に仕掛けたのは左SBに入ったDF多久島良紀(1年)。41分縦突破を仕掛けた多久島は「FWがGKの前に走っていたので出そうと思ったのですが、相手DFがFWの足下を狙っていたので、上を狙いました」というクロスが聖和学園のDFに当たってオウンゴールとなり、先制に成功した。

 その後も攻撃の勢いが止まらない青森山田は56分多久島が相手陣内深くでロングスローを放とうとしたが、「最初ロングスローを狙っていたのですが、相手が整っていなくて、ボールを見ていませんでした」と相手の状況を見た多久島は、MF藤森颯太(2年)へと普通のスローインを入れた。「ロングスローをしようというコンセプトがある中、相手も味方も騙したので、誰もボールを見ていませんでした。どフリーの中で自分が蹴った方が確率も高かったです」と藤森が振り返った通り、フリーで上げたクロスからDF三輪椋平(2年)がヘディングシュートを決めて聖和学園を突き放した。このまま青森山田が2-0で勝利し、24日10:00キックオフの準々決勝明桜戦に駒を進めた。

 松木に代わりキャプテンマークを巻いた藤森は「(松木)玖生や(宇野)禅斗がいない中、チームキャプテンを任され、誰が引っ張って行くのかと思い、昨年から出ていたメンバーがやる必要があると思いました」と強い気持ちを示し、「まずこの大会を優勝できるようにしたいです。今までのチームがやってきたことをできない選手も多いので、責任を持ってやらせないといけません。自分が嫌われても良いと思っています」と不在メンバーの分まで戦おうとしていた。まだ発足間もない新チームということで、荒削りの部分もあるが、まずは順調なスタートを切った。

 一方、自慢のドリブル突破を特に後半ほぼ封じられ、シュート1本に抑えられた聖和学園の加見成司監督は開口一番「エンジンが違う。(青森山田は)馬力がある」と完敗を認めた。「僕らもうまいプラス何かが無いと勝てません。青森山田は日本一だと思っていますので、近づけるように頑張りたいです。今年はちょっと能力的に抜けている子がいないので、個で怖さがありません。チームでやらないといけないと思っています」とこの結果を踏まえ、さらにチームとしてのまとまりを強めていきたいと語った。

(文・写真=小林健志)

▽第20回東北高等学校新人サッカー選手権大会
第20回東北高等学校新人サッカー選手権大会