仙台育英FW佐藤遼は得意のDFライン背後への抜け出しやボールキープを見せ、先制ゴールを決めた (写真＝小林健志)

　佐藤遼、明石、島野といった1年生から公式戦出場を重ねてきた2年生のタレントが全員ゴールに絡んだ仙台育英。この代はルーキーリーグ全国大会3位となるなど、大舞台を多く経験してきた黄金世代で、城福敬監督も大きな期待をかけている。「選手権は最終日まで連れて行ってくれよ、と言っています」と語る通り、目標は大きく選手権のファイナリストだ。

　その思いは選手たちも同じ。背番号10を背負い、圧倒的なボールキープ力を見せた島野は「絶対日本一を獲ります。一番上の景色を見たいですね」と意気込む。切れ味鋭いドリブルと、パワフルかつ正確なクロス・シュートという武器を持つ明石も「怜も遼もいますし、3人で点を取ってやると思っています。優勝したいです」と、選手権全国優勝という目標を現実のものとして捉えている。

　一方の秋田商は大雪などの影響もあってか、試合の中でコンディションが上がるのに時間がかかった。正確なキックで決定機を演出できるMF高嶋綾斗（2年）や、小柄ながら推進力のあるドリブル突破ができるMF中野宏宣（2年）など、攻撃で違いを生み出せる選手を軸に、全国の舞台を目指す。

(文・写真＝小林健志)