熊本国府 vs 佐賀東(写真=松尾祐希)
これで勢いに乗った熊本国府は個人技とパスワークを織り交ぜながら、相手陣内に侵入する回数を増やしていく。後半開始早々の32分には、こぼれ球に反応した吉田が右足でネットを揺らした。42分にもチャンスを作り、PKを獲得。これを山下が決め、勝負を決定付ける4点目を奪った。点差を広げた後も熊本国府は集中力を切らさず、佐賀東に反撃する隙を与えない。CB杉本蓮(2年)、CB立田仁(2年)を軸に最後までリードを守り切り、熊本国府が初戦をモノにした。
「慌てることなく試合を進められた。1-1になってからが本当のスタートだった」と、冷静な試合運びを見せた選手たちに一定の評価を与えた佐藤光治監督。昨年ほど選手層が厚いチームではないが、今年は選手のアベレージが高い。試合にスパイスを加えられる面々が多いのも特徴で、そうした強みを初戦から如何なく発揮したことが勝利につながった。2年ぶりの高校サッカー選手権出場を目指す熊本国府にとって、幸先のいいスタートを切ったのは間違いない。
(文・写真=松尾祐希)
▽令和2年度第42回九州高校U-17サッカー大会
令和2年度第42回九州高校U-17サッカー大会