5月23日、令和3年度全国高校サッカーインターハイ（総体）大阪予選の4回戦が行われ、香里ヌヴェール学院が高槻北に3-0で勝利し5回戦に進出した。勝利した香里ヌヴェール学院は5回戦で興國と対戦する。

　序盤から香里ヌヴェール学院が球際での勝負で優勢に立ち試合のペースを握る。高槻北も守備陣が集中を切らさず対応し最後のところはやらせない。香里ヌヴェール学院は18番FW伊藤仁にクサビのパスが入ると攻撃のスイッチが入り、11番FW後藤蓮斗が積極的にシュートを打っていく。すると香里ヌヴェール学院が流れの中から崩し均衡を破る。29分、7番MF平尾拓士がFW伊藤とのワンツーでボックス左に侵入すると左足を振り抜きゴール右にシュートが決まった。試合はそのまま1-0で前半を折り返す。

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　後半も香里ヌヴェール学院ペースは変わらず。49分、交代出場の9番FW大久保琉慎がドリブルでボックス内に侵入したところで相手DFに倒されてPKを獲得。これをFW後藤が落ち着いてゴール左に決めて2-0。反撃に出たい高槻北は7番MF穂積孝明がドリブルで中央を突破しミドルシュートを放つもこれはGK正面。香里ヌヴェール学院は66分、10番MF豊村亮成の右CKに5番DF出原響がヘディングシュートを決めて更にリードを広げる。その直後、高槻北は飛び出したGKがFW大久保を倒したプレーが決定機阻止のファールとなりレッドカード。そのまま3-0で香里ヌヴェール学院が高槻北に勝利した。

　先制ゴールを決めた香里ヌヴェール学院7番MF平尾拓士は「(FW伊藤が)ワンタッチでいいところに出してくれて、利き足の左だったので狙ったところに決められました。次が興國なのでここで負けるわけにはいかなかった。自分が点を決めるつもりで試合に入っていました」とゴールシーンを振り返り、「次も裏へのパスを通したり決定的なプレーをしたいと思います」と次戦に向けて意気込みを語った。

　勝利した香里ヌヴェール学院の植田龍仁朗監督は「(高槻北は)ここまで勝ち上がってきたチームなので、しっかり足元で繋いでくるし、カウンターでドリブラーの子にシュートまで持って行かれるシーンもあったので、これがもっと上のレベルになるとあそこで一発で沈められてしまう。去年の選手権も(大阪桐蔭と)互角に戦っていても一発のミドルシュートでやられてしまったので、もう一回締め直さないといけないなと思いました。もっと『今崩しに行く』のか『ここはボールを動かす』のか、そういうところの判断力を上げていかないと。ボールがバタバタしているところで急にワンツーに行こうとしたりすると、成功するかもしれないですが、成功する確率は低くなると思うので『どこでチャレンジするか』の判断のところですね。狭いところに打ち込んでカットされてカウンターをくらうなら、早くサイドを変えた方が良かったり。バックパス一個をとってもなんとなくのバックパスではなくて、相手を引き出してスペースを作るためのバックパスにしたりといったところの判断を上げていきたいです」と試合を振り返った。「僕らはチャレンジャーでしかないので相手の事よりも自分たちのプレーをどうやってピッチで表現するか。僕ら指導者は子供たちにどうやってそれをさせてあげられるかだと思うので、時間は短いですがしっかり準備して挑みたいと思います」と次戦の興國戦へ向けて意気込みを語った。

（文・写真＝会田健司）