J注目MF永長鷹虎の2ゴールの活躍で興國が初のインターハイ全国大会出場に向けて好発進!

2点目のゴールを決めて喜ぶ11番MF永長鷹虎(写真左)と4番MF福田凌(写真右)

 5月29日、令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選の5回戦が行われ、興國が3-1で香里ヌヴェール学院に勝利し6回戦に進出した。勝利した興國は6回戦で前回全国総体出場の関大一と対戦する。

 香里ヌヴェール学院が試合開始から積極的に攻勢に出ると2分、右サイドを崩し19番MF福田達也が中央でフリーになる決定機を迎えるも、MF福田のボレーシュートは枠の上に飛んでしまう。ピンチを迎えても動じない興國は落ち着いてボールを繋ぐ。興國がペースを握り始めると7分、14番MF山本蒼太がハーフエライン付近から中央をドリブルで持ち上がると、ずるずると下がりプレスをかけられない香里ヌヴェール学院の選手たちを尻目にそのままPA手前から左足を振り抜きゴール。興國がファーストシュートで先制点を手にすると更に11分、11番MF永長鷹虎が右サイドからカットインで切り込み、左足でインスイングの鋭いシュートを左サイドネットに突き刺した。更に左サイドのスローインから繋いだボールを中央に入れるとこぼれた浮き球にMF永長がボレーで合わせゴール。興國がシュート3本で3ゴールと凄まじい決定力をみせる。更に1年生で興國の10番を背負うU-16日本代表のMF宮原勇太が圧巻のドリブルで魅せる。19分、左サイドタッチライン際で縦パスを受けるとトラップで相手DFと入れ替わり、そのままドリブルでボックスに侵入して左足でフィニッシュ。惜しくもシュートはバーの上に外れるもMF宮原がとても一年生とは思えないその実力を見せつける。前半は興國の強さが存分に発揮されそのまま3-0で折り返す。

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 後半に入り、3点ビハインドの香里ヌヴェール学院が反撃に出る。45分、ボックス内右を縦に突破した4番DF福井崇太が中央に入れたボールを交代出場の9番FW大久保琉慎が合わせゴール。FW大久保が反撃の狼煙を上げると、香里ヌヴェール学院はその後も前線で18番FW伊藤仁とFW大久保が起点になり追加点を狙い猛攻を仕掛ける。66分、ゴール正面で直接FKを得るもこれは壁に当ててしまう。68分には13番MF澤谷玲音がドリブルでDFを交わし左ポケットに侵入しマイナスのクロスを送るも、これも中と合わずチャンスを活かせない。結局このまま3-1で試合は終了し興國が勝利した。

左足を振り抜く11番MF永長鷹虎

 この試合2ゴールの活躍を見せた11番MF永長鷹虎は試合後「チームとしていつも試合の入りのところが悪かったので引き締めて入りました」と試合の入りを振り返った。「早いタイミングで一点目が取れたので、二点目を取りたかったところでいいターンが出来て、シュートコースが空くところまで運べたので振り抜けました。課題にしていた形でずっと練習していたので、その形で結果を出せてよかったです。」と圧巻のカットインシュートを振り返った永長。「自陣ではシンプルにプレーして相手陣内に入ったら自由にやるっていうメリハリをつけるようにしています」と決して悪い試合の入りではなかった香里ヌヴェール学院の守備陣からしたら、永長の追加点の際のメリハリのあるプレーは相当なダメージになっただろう。この日もJリーグのスカウトが数名視察に来る中、永長がその実力を発揮し自身のアピールにも成功。サイドに張っている事が多かったが、三点目のシーンではゴール前でこぼれ球に鋭く反応した。「去年はスーパーな人たちが多くて、そこで学んできた事や吸収できたことはいっぱいあったので、その先輩が残してくれたものを自分がリーダーになって引き継いでいく意識はあります」と、チャンスに顔を出す嗅覚と、一撃で仕留める決定力でチームを引っ張り、興國を初のインターハイ全国大会に導けるか。「まずは大阪を制覇して全国に出たいです」今大会の永長に注目だ。

(文・写真=会田健司)

▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選
令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選