前節大敗を喫した京都橘が守備を立て直す!大阪桐蔭も堅い守備でJ注目FWに仕事させずスコアレスドロー

京都橘vs大阪桐蔭(写真=森田将義)

 高円宮杯U-18サッカーリーグプリンスリーグ関西は4日に第10節を実施。京都橘大阪桐蔭の一戦は両者1点が奪えず、0-0で引き分けとなった。

 「3バックの距離感が悪くチャレンジ&カバーがまったくできていなかった」(DF宮嶋大輝、3年)ため、前節の履正社戦で0-4の大敗を喫した京都橘だが、この試合では前日から選手同士が話し合うことで課題を解決。また、ミーティングではこれまで言えなかった不満を選手同士でぶつけ合い、「試合に出る選手は出られない選手の分まで責任を持ってしっかり戦わないといけないと思った」(宮嶋)という。

 気を引き締めて挑んだこの日は、大阪桐蔭の守備の隙を突きながら自陣からパスを繋いで、サイドに展開。サイドから中への折り返しを中で合わせる形でゴールを狙った。前半8分には左サイドを抜けたMF青山楽生(3年)のパスからFW木原励(3年)がゴールを狙ったが、DFがブロック。18分には中盤でMF上西剛史(2年)が奪ったボールを木原に預けると、前線にパス。走り込んだMF長谷川裟恭(3年)がシュートに持ち込んだが、再びDFに阻まれた。

 対する大阪桐蔭は、ゴール前の硬い守備によって、京都橘の攻撃を無失点に抑えたが、「低い位置で奪ってからの攻撃だったので、あまりシュートの本数が増やせなかった。守備は0点で抑えられて良かったけど、点も獲らないと勝てない」(DF小林柾輝、3年)。

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京都橘vs大阪桐蔭(写真=森田将義)

 後半に入ってからは、小林が「自分たちの武器」と評するMF奥野龍登(3年)やFW大野陽平(3年)ら交替カードをフル活用した大阪桐蔭が再活性化させた。後半11分にはDF朝山大輝(3年)、MF田中俊真(3年)、FW中塚亮晴(3年)と素早く繋いで右サイドを前進。ゴール前で受け直した田中がシュート。続く12分には、MF室勇志(3年)が放ったミドルシュートがDFに当たってゴール左隅に飛んだが、GK田中萌誠(2年)のファインセーブに阻まれ、スコアは動かない。18分には前線で競り合ったこぼれ球が、MF柳秀聖(2年)へ。そこから、PA内に入れたパスに田中が反応したが、GKが先に反応した。

 後半の京都橘は強まる雨足を考慮し、足元での戦いを回避。低い位置から木原とFW奥村真弘(2年)の2トップに当てて大阪桐蔭を押し返したが、立ちはだかったのは「木原だったり名前のある選手には負けたくないので、気持ちの面でも“絶対に負けてたまるか”と思っていた。最後の部分では自然と身体が動いていた」と話す小林。23分にはPA左を木原が抜け出したが、小林がスライディングでストップ。39分にはDF前山仁(3年)のサイドチェンジを受けたMF久保颯人(2年)がPAに展開し、木原が走り込んだが、GKに阻まれた。試合はこのままタイムアップを迎え、両者勝点1を分け合う結果となった。

(文・写真=森田将義)

▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2021 関西
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