U-20日本代表候補が3本目にゴールを重ねるも全日本大学選抜に4-5で敗戦
高校3年生の青森山田MF松木玖生 (写真=松尾祐希)
6月3日、千葉県内で合宿を行っているU-20日本代表候補が全日本大学選抜と45分×3本で練習試合を実施し、4-5で敗戦した。
合宿最終日に行ったトレーニングマッチ。相手は大学1年生から3年生のチームで、2024年のパリ五輪を目指すU-20代表にとっては一世代上となる。その中で代表チームは大学生を中心に編成され、そこにプロ組と高校3年生のMF松木玖生(青森山田)、FW千葉寛汰(清水ユース)が加わる形でゲームに挑んだ。
1本目、U-20日本代表候補は劣勢を強いられる。GK小畑裕馬(仙台)、MF樺山諒乃介(横浜FM)、ブワニカ啓太(千葉)などのプロ組が先発出場したものの、思い通りにゲームを運べない。中盤の底でMF植村洋斗(早稲田大)がボールを受けるが、出足の鋭い守備に苦戦。前に運べず、最前線のブワニカとFW太田龍之介(明治大)までパスが繋がらなかった。守ってもパワーとスピードで勝負する相手に対し、後手を踏んで球際でも競り勝てない。9分には左サイドを突破したFW木村勇大(関西学院大)に先制ゴールを決められた。以降も相手に主導権を握られ、34分には再び木村に得点を許してリードをさらに広げられてしまう。
2本目に入っても、U-20日本代表候補はギアが上がらない。守備は持ち直したものの、攻撃では最後の局面で精度を欠いてしまう。2本目から出場したMF柴山昌也(大宮)が得意のドリブルで前に運んたが、ゴール前に良い形でラストパスが入らない。以降もペースが上がらず、83分にはFW久保征一郎(法政大)に追加点を奪われた。
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U-20日本代表候補 vs 全日本大学選抜 (写真=松尾祐希)
2本目を終えて0-3。このまま終わるわけにはいかないU-20日本代表候補は3本目に意地を見せる。千葉とFW佐藤恵允(明治大)の2トップが動き出しの良さを見せ、高い位置でボールを上手く引き出す。そこからサイドに展開し、クロスなどからチャンスを作る場面が増えていく。11分にはMF田村蒼生(筑波大)が中央でパスを受けると、右足でネットを揺らした。これで勢いに乗ったチームは18分にも佐藤がゴール。直後に1点を返されたものの、28分にMF田中克幸(明治大)が左足で右サイドからクロスを入れると、千葉が頭で合わせて再び点差を詰める。37分に左サイドからのクロスに反応したFW鶴野怜樹(福岡大)にゴールを許すが、その後も諦めずにU-20日本代表候補はゴールを目指した。アディショナルタイムに右SB小澤亮太(日本体育大)の右クロスから千葉がヘディングでゴールを狙うと、GK遠藤雅己(明治大)が弾く。このこぼれ球に田村が詰め、最終盤に1点を返した。
しかし、このまま試合は終了。2本目まで苦戦を強いられたU-20日本代表候補が3本目にゴールを重ね、4-5で敗れた中でも選手たちが意地を見せた。
(文・写真=松尾祐希)