8人がゴールを記録した青森山田が地元開催の丸岡に8-0勝利!3戦で19ゴール無失点、盤石の状態で準々決勝進出

青森山田が圧勝で8強進出

 令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)は8月18日に3回戦が行われ、テクノポート福井総合公園スタジアムで行われた丸岡(福井)と青森山田(青森)の一戦は2戦連続で8ゴールを叩き込んだ青森山田が8-0で丸岡を下し準々決勝に進出した。勝利した青森山田は8月19日に東山(京都)と三国運動公園陸上競技場で対戦する。

 セットプレーから、サイドを崩して、中央を突破して、「ありとあらゆるところからゴールを狙える」(青森山田・黒田剛監督)公式記録の得点者の欄には青森山田の8人の名前が並んだ。昨日、今年のプレミアリーグEAST第2節の市立船橋戦(青森山田9-0市立船橋)の映像を見たという丸岡の小阪康弘監督はこの試合中「やっぱりこれか!」と感じたという。「昔の国見。上手いけど余計なことをしない」小阪監督は青森山田の強さをそう絶賛した。

 これで青森山田はこのインターハイで3戦して19得点無失点。絶対王者の名に相応しい戦いぶりだ。この試合、両チームのシュート数は17対0。「何が起きてもカバーがいる状況を作る」(黒田監督)大量得点に目が行きがちだが、徹底したリスク管理も怠らない。連戦を戦う上でも選手交代を上手く使い10番MF松木玖生以外の攻撃陣全員を途中で入れ替えた。準々決勝の東山戦に臨む青森山田に死角は見当たらないと思わせる一戦となった。

 試合は序盤、「全然やれてるぞ!」と守護神1番GK田邊満記が最後尾から鼓舞した通り丸岡が青森山田相手に善戦。危ないシーンも少なく、球際でも戦えていた。しかし「1点目が全てだったかなと思います」と小阪監督が振り返ったように先制点が丸岡に重くのしかかった。その先制点は18分、青森山田がスローインの流れから攻撃を立て直し、最後は左サイド3番DF多久島良紀のクロスボールに5番DF丸山大和が頭で合わせてゴールネットを揺らした。

 「プレーの精度が低い」と黒田監督から檄が飛んでいた序盤は2トップに収まった後の展開が単調だった。しかしこの先制点とクーリングブレイクを挟むとそれもすんなり改善され、ここから青森山田のゴールラッシュが始まる。

インターハイ3回戦 丸岡 vs 青森山田

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 24分、中央をパスで崩すとシュートを打とうとした17番FW渡邊星来が「勝つことが一番なので」より確率の高いフリーの9番FW名須川真光へのパスを選択。これを「星来がこっちを見てパスを出してくれたので流し込むだけでした」FW名須川が追加点を決めた。これでFW名須川はインターハイ3戦連発。2トップの見事な連携が2点目を生んだ。そして26分、青森山田はCKを弾かれてやり直すと、4番DF三輪椋平のボールに2点目をアシストをしたFW渡邊がゴール前で合わせゴール。

 更に32分、FW名須川のシュートのこぼれ球に11番MF藤森颯太が詰めて4点目をゲット。そして前半の締めくくりはキャプテンマークを巻いた10番だ。35+2分、ゴール前でシュートのこぼれ球にMF松木が左足を豪快に振り抜きゴールに突き刺した。丸岡6番MF明間歩のマンマークに合いながらもMF松木が結果を残し前半を5-0で折り返す。

 後半に入っても青森山田が一方的に攻める。38分、右サイドMF藤森からのボールにファーサイドで16番MF田澤夢積が左足で合わせて6点目。43分には2トップがお役御免で早めの交代。49分、相手GKのクリアが短くなったところをカットしたMF田澤がドリブルで縦に運んで7番MF小原由敬にパス。交代で入ったばかりのMF小原だったがこれを落ち着いてコントロールしてゴール左にシュートを流し込んだ。最後は70+2分、左サイド14番MF小野暉のクロスをMF松木が折り返し、これに15番FW小湊絆が右足で合わせ8点目。青森山田が2試合連続の8-0を達成し試合が終了した。

(文・写真=会田健司)

▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)