延長の激戦は笹波太陽が決勝ゴールを決め、北星学園大付が初戦突破
北星大附が初戦突破(写真=有岡志信)
6月15日に令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)北海道予選の1回戦が小樽市の望洋サッカー・ラグビー場などで行われ、北星大附が延長の激戦の末、1-0で帯広大谷を下し、8年ぶりの勝利を決めた。
延長前半6分、ゴール左PAのやや外から、北星学園大付のFW小平晴己(3年)が相手DFを1人かわしてシュートを放つ。ファーサイドのゴールポストに当たり、ゴール中央に転がったルーズボールを、前に詰めていたMF笹波太陽が押し込み、貴重な決勝ゴールを決めた。耐え忍んでつかんだ待望のゴールに、小平と笹波を中心に歓喜の輪ができ、勝利を喜んだ。
システムは北星学園大付の3-4-3に対し、帯広大谷が4-4-2。試合開始から10分ごろまで、帯広大谷のアグレッシブな攻撃に手を焼いた。3バックの両サイドのスペースを有効に使われた。北星学園大付の高倉正史監督は「初戦とあって、選手たちが硬くなっていた」と振り返った。エンジンのかかりが遅いながらも、最終ラインを押し上げ、全体をコンパクトにし、徐々に好機をつかむようになった。
北星大附vs帯広大谷(写真=有岡志信)
前半のシュート数が互角の3本ずつ。後半に入ると、北星学園大付はセカンドボールの奪取に加え、サイドでの球際の強さも見せた。29分にはPA内でMF長倉康生主将(3年)が決定機を迎えたが、力みすぎてゴール右へそれた。33分にはMF在川雄太(3年)が右足を振り抜き、ゴール中央の上部へ強烈なシュートを放ったが、帯広大谷のGK綱島靖心(3年)が右手1本で阻止した。とはいえ、試合の流れは完全に北星学園大付を中心に展開されていた。
全道大会の初戦は北星学園大付にとって、まさに「鬼門」だった。昨年の全国高校選手権北海道大会、2019年のインターハイ北海道予選もともに初戦敗退。序盤に一瞬、嫌な予感もあったが、高倉監督は「頑張って最後まで落ち着いていた」と成長を見せる選手の躍動をたたえていた。
(文・写真=有岡志信)
▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)北海道予選
令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)北海道予選