旭川実が昨年の選手権北海道予選のリベンジ GKのアシストで1-0で札幌大谷を撃破
北海道を制した旭川実イレブン(写真=有岡志信)
6月18日に令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)北海道予選の決勝が小樽市の望洋サッカー・ラグビー場で行われ、旭川実が1-0で札幌大谷を下した。昨年10月の全国高校選手権北海道大会の決勝の同一カード。今回は旭川実がきっちりリベンジし、9年ぶり4度目の優勝を飾った。インターハイの北海道代表は旭川実と札幌大谷の2校。
既にインターハイの出場権を獲得している決勝進出校同士の対戦。システムは互いに4-4-2で、相撲でいえばがっぷり四つに組む対決だ。ただし、先発はインターハイの北海道代表が決まる準決勝よりも、両校とも数人入れ替え、テストケースとして器用した意図もうかがえた。インターハイに向け、新たなチャレンジを施す布陣ともいえる。北海道大会の登録メンバーは20人だが、インターハイは3人減の17人となる、このため、両校とも再度のメンバー選考に向けた意味合いも大きい。
札幌大谷 vs 旭川実(写真=有岡志信)
前半、旭川実は質の高いサッカーを見せる。組織力が非常に高いレベルで保たれ、前線から連動した効果的なプレスで、札幌大谷を苦しめる。旭川実の素早いプレスによって、札幌大谷の判断力を狂わせ、パスの精度の低下を図った。ボール奪取し、DFライン裏へボールを入れる戦術を多用、最低限の手数で攻撃を展開した。前半は8本のシュートに加え、後半が4本の計12本。一方の札幌大谷は前・後半合わせて0本だった。
旭川実の決勝点は意外な形で生まれた。後半10分だった。GK関蓮楠(3年)からのゴールキックを、ハーフウエーラインとゴールラインのほぼ中間で受けたMF西條葵(3年)が相手守備陣の2人をかわしてドリブルで持ち込んで決めた。記録上のアシストもGK関に名前が記されている。西條は「スピードを生かすことができ、優勝も決めることができてよかった」と絶好のアピール弾となった。
インターハイ2代表の地域にとって、事実上の大一番は準決勝になる。札幌大谷の田部学監督は「もっと、ゴール前のクオリティーを上げたい。(選手権を含め)2大会連続で全国を決めたので、方向性は間違っていない」と話した。
(文・写真 有岡志信)
▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)北海道予選
令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)北海道予選