セットプレーからの得点で駿台学園が堅守の暁星を打ち破る

歓喜の駿台学園イレブン(写真=矢島公彦)

 5月29日、令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選2次トーナメント1回戦が行われた。

 関東高校サッカー大会東京予選において、優勝した実践学園にあと一歩のところまで迫った駿台学園と、予選3試合無失点の堅い守備を誇る暁星高等学校の一戦は、僅差のゲームが予想された。

 駿台学園はGK12高木陽佑(3年)、DF2須藤颯翔(3年)、DF3池上寛大(3年)、DF5竹富皓大郎(3年)、DF20山本航矢(3年)、MF17三浦裕心(2年)、MF6梅原壮太(3年)、MF8岡野駿(3年)、FW10鶴岡飛嘉(3年)、FW7敦賀勇輝(3年)、FW9大熊悠希(3年)がスターティングメンバー。暁星高等学校はGK1笠井建吾(3年)、DF22荒拓也(3年)、DF3関口博靖(3年)、DF5金堂新大(3年)、DF6實村研(3年)、MF4臼倉琉晴(2年)、MF23太田福蔵(2年)、MF10仁平太郎(3年)、MF12北条倫久(3年)、MF7篠田啓太(3年)、FW14林口弘哉(3年)の11人が先発となった。

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 キックオフ直後、最初にチャンスを掴んだのは駿台学園。暁星高等学校陣内にボールを運び、やや遠めの位置からシュートを放つ。意表を突かれた暁星ではあったが、これはDFがクリアする。7分、今度は暁星高等学校が攻撃を仕掛け、中央でボールを持つと相手を一人かわしてミドルシュート。惜しくもゴールバーを直撃し、得点にはならなかった。

 その後はお互いチャンスを掴むものの、フィニッシュのところで精度を欠き、ゴールを決めることができない。23分、駿台学園がコーナーキックを奪取。キッカーは敦賀。ゴール前に蹴り込んだボールに須藤が反応するが、キーパーがクリアする。すると次第に駿台学園ペースとなり、暁星高等学校はDFの仕事が多くなっていく。駿台学園のFW大熊が暁星高等学校DF金堂を背にした状態からボールを受け、体を反転させて抜きにかかる。いったんは抜け出るが、金堂が粘り強く追いかけてボールをゴールラインへと割らせる。

 駿台学園のDF陣も暁星高等学校の攻めに対して、しっかりボールを追いかけて、フィニッシュまで持っていかせない。やがて中盤でのボールの奪い合いにも激しさを出て、お互い我慢の展開が続くこととなる。そして0-0のまま前半が終了となった。

駿台学園DF須藤颯翔がヘディングシュート(写真=矢島公彦)

 後半も駿台学園がゲームを有利に進める展開。暁星高等学校DFの背後を突くようなパスを送り、FWを走らせる。劣勢に回る暁星高等学校だが、関口と金堂のセンターバックコンビを中心とした堅い守りではじき返す。

 後半18分、ロングパスから抜けた駿台学園の鶴岡が暁星高等学校DFをかわしてシュート。シュートコースに入っていたGK笠井が正面でキャッチする。

 均衡が破れたのは後半26分。暁星高等学校のクリアミスで得た駿台学園のコーナーキック。敦賀が蹴ったボールはGK笠井の頭上を越えてファーサイドへ。そこへ勢いよく走り込んできた須藤が頭で合わせて、駿台学園が先制する。

 同点にしたい暁星高等学校は、後半33分、ドリブルで攻め上がった臼倉が途中出場のFW20稲津遼太郎へとパス。受けた稲津がシュート。低い弾道はキーパーが防いで駿台学園は事なきを得る。37分には、左サイドからアーリークロスを入れて、上がっていた関口の頭に合わせるものの、シュートはゴールバーの上を超えていく。

 そしてアディショナルタイム。コーナーキックを得た暁星高等学校はキーパーも相手ゴール前に上がって同点への執念を見せる。しかし1点が遠く、試合終了。駿台学園が1-0で勝利を収めた。

(文=滝沢ヤス英 写真=矢島公彦)

▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選
令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選