相洋が悲願の全国初出場!序盤に2点を奪い湘南工大附の猛攻を凌ぎ切る!
相洋が初の全国へ(写真=滝沢ヤス英)
6月19日、令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)神奈川予選2次予選トーナメント準決勝が行われた。
準々決勝で優勝候補の桐蔭学園を撃破した湘南工大附と、同じく優勝候補の桐光学園をPKの末に下した相洋の一戦。攻撃の湘南工大附、守備の相洋という構図となった試合は、序盤から思わぬ展開となった。
湘南工大附はGK1森岡拓海(3年)、DF2小湊隆太郎(3年)、DF4三浦翔遼人(2年)、DF3今関聖(3年)、DF5齊藤史航(3年)、MF14村岡遊(2年)、MF8三觜真生(2年)、MF13松川祐希(3年)、MF11浅尾健太郎(3年)、MF9大西達也(3年)、FW10松森堅誠(3年)が先発メンバーとして名を連ねた。相洋はGK1関野海斗(3年)、DF2近藤雅公(3年)、DF3山口聡三(3年)、DF5岩野拳士(3年)、DF7後藤康介(3年)、MF10朝倉勇翔(3年)、MF6木原聡太(3年)、MF8杉本颯太(3年)、MF14高橋雷(3年)、MF9松澤好輝(2年)、FW11進藤翼(2年)の11人がスターティングメンバーとなった。
相洋のキックオフで試合が開始されると、立ち上がりから試合は動く。前半1分、相洋が相手自陣でフリーキックを得ると、後藤が蹴ったボールに岩野が頭で合わせて先制。さらに7分、コーナーキックから山口がヘディングでゴールを決め、相洋が早々と2点をリードする。
しかし湘南工大附は、松森を中心に次第にボールを支配しはじめると、大西からパスを受けた松森がシュート。これは相洋が体を張って阻止し、コーナーキックへと逃れる。コーナーからのボールに対し、ファーで待つ三浦が頭で合わせるが、ゴールマウスのわずか横へと外れる。
さらに前半25分、ペナルティエリアのやや外側で松森がパスを受けると、前にポジションを取っていたキーパーの位置を確認して、意表を突くループシュートを放つ。これが見事に決まって湘南工大附が1点を返す。
前半のうちに同点に追いつきたい湘南工大附は、攻撃の手を緩めない。前半終了間際、湘南工大附は松森、浅尾とつないで、最後は三觜がシュート。キーパーがはじいてコーナーキックとなる。松森の放ったボールに大西が頭に合わせるものの、キーパーがキャッチ。堅守が特徴の相洋は最後のところで仕事をさせず、前半は相洋の1点リードで後半へ折り返す。
後半に入っても湘南工大附の流れが続く。後半6分、松森のドリブルに対して、相洋が後ろから倒すような形になるが、これはノーファール。15分、左サイドの齊藤からのクロスに松森がヘッドで落とし、浅尾がトラップ。ボールの落ちどころを狙っていた相洋ディフェンダーがこれを奪ってクリアする。
勝つためには、少しでも守備の時間を減らしたい相洋だが、ボールをキープしてもパスの出しどころがなく、無理にパスをして取られてしまうケースが多くなる。我慢の時間が続く相洋だが、後半25分にようやくチャンスを掴む。杉本がバックチャージを受けてフリーキックを得るとキッカーの後藤が放ったボールはゴール前へと入り、敵味方混じり合っての競り合いとなる。これは湘南工大附のキーパーがかろうじてパンチングしてピンチを逃れる。
すると後半30分、湘南工大附は中盤からのスルーパスに、途中出場のFW白井智也が反応して、振り向きざまにシュートを放つ。これを相洋のディフェンダーが足を投げ出して必死にブロック。
その後も湘南工大附は幾度となく相洋ゴールを脅かすが、相洋は全員が自陣へ戻り体を張ってゴールを死守。結局このまま試合終了のホイッスルが吹かれ、開始直後に奪った2点を守り切った相洋が2-1で勝利。初の全国大会出場と決勝進出を決めた。
(文・写真=滝沢ヤス英)
▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)神奈川予選
令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)神奈川予選