試合終了後の両校(写真=矢島公彦)
4バック主体でスタートし、途中から5バック気味にシフトチェンジ。サイドのスペースにあらかじめフタをしやすくするなど、勝つためのリアリズムに徹した。
もちろん守っていただけではない。
まさに“ハチの一刺し”というべき素早い攻撃を繰り出し、11分の先制点につなげた。ゴールスコアラーの一村聖連(3年)は「きついゲームだったけれど、自分のゴールで勝つことができて、本当にうれしい。シュートか、パスか。最後のところで少し迷ったけれど、“打て”という声が聞こえたし、インターハイのときにも同じような状況から決めていたので、思いきって振り抜いた」と、起死回生の一発を喜んだ。
選手権18回目にして、大津は初のベスト4進出。舞台はあこがれの地、国立だ。とはいえ、寺岡も一村も国立で試合ができるだけで満足しない。
「僕らが目指すのは全国制覇」。
チームみんなの思いを、堂々と宣言した。
(文=小室功、写真=矢島公彦)▽第100回全国高校サッカー選手権
第100回全国高校サッカー選手権