湘南内定FW鈴木章斗のゴラッソで阪南大高が金光大阪を撃破し4年連続準決勝進出!

流石のゴラッソでチームを準決勝に導いた阪南大高FW鈴木章斗

 10月31日、第100回全国高校サッカー選手権大阪予選の準々決勝が行われ、阪南大高vs金光大阪はエースFW鈴木の決勝ゴールで阪南大高が金光大阪を1-0で下した。勝利した阪南大高は準決勝で大阪産大附と対戦する。

 インターハイ大阪予選王者の阪南大高と前回大会準優勝の金光大阪が早くも準々決勝で激突。阪南大高は5回戦から登場し山田と槻の木を破り勝ち進んできた。対する金光大阪も5回戦から登場し河南大冠に勝ってこの準々決勝に進んできた。

 序盤から両チームロングボール多用する。阪南大高はエースの湘南内定9番FW鈴木章斗が競り合い、17番FW石川己純が裏を狙う。金光大阪は「監督からポストプレーでスクランブルを起こせと言われてた」という10番FW小松勇輝クワァベナが競り合いで勝ち切る場面も多くあり、そのセカンドボールを拾って攻撃に繋げる。

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 22分、阪南大高は4番DF櫻本亜衣万がドリブルで中央を持ち運び突破に掛かったところで倒されFKを獲得。PAのすぐ外中央やや左からのFKを10番MF櫻井文陽が右足で直接狙うと「正直入ったと思った」というシュートは右ポストに当たり惜しくもゴールならず。その後も阪南大高は7番DF保田成琉やFW鈴木にチャンスが来るもシュートはことごとく枠の外に外れてしまいスコアレスで前半を終える。

激しいマッチアップを繰り広げた阪南大高DF櫻本亜衣万(左)と金光大阪FW小松勇輝クワァベナ(右)

 後半も阪南大高がゴールに迫る。FW石川が裏に抜けてシュートを放つも決め切れず。56分のCKではDF保田のヘディングシュートがポストに嫌われる。そしてここまで無失点で我慢を続けた金光大阪にも決定機。60分、右サイドからのロングスローがクリアされたボールをもう一度前線に入れると、オフサイドラインギリギリで16番FW光安涼太がコントロール。ゴール前でフリーの状態だったがシュートを枠の上に外してしまう。

 すると、この試合最大のピンチを逃れた阪南大高が遂に試合の均衡を破る。68分、自陣左サイドのスローインをFW鈴木が競って繋ぐと8番MF宮崎悠大がドリブルで仕掛ける。ここからFW鈴木とMF宮崎の2人でバイタルまで侵入すると華麗なターンでコントロールしたFW鈴木がパスコースを切ったDFのスライディングを足裏で止めて交わし、そのまま強烈なミドルをゴール左上に突き刺した。

 結局この1点を守り切った阪南大高が1-0で勝利した。この選手権で無失点を続けてきた両チームによる"1点ゲーム"の勝負を決めたのはエースFW鈴木章斗の一振りだった。「ゴール以外の自分のプレーが全然ダメで」と反省を口にしたFW鈴木だったが、ここぞの場面で決め切るところは流石の一言。

 4年連続となる準決勝進出を決めた阪南大高の次戦の相手は、第2試合で興國との死闘を制した大阪産大附に決まった。この日はチャンスで決め切れず、「去年準決勝で負けてめちゃめちゃ悔しい想いをしたので、自分が点を決めて勝ちたい」とFW石川己純もゴールを渇望する。「ゴールシーンでは落ち着いてやれたので、前半から落ち着いてやればもっと決められた」とFW鈴木も振り返ったように、大舞台でもゴール前で落ち着いて普段の力を出せるか。この日もシュート数は13-1と圧倒出来ているだけに、そこが準決勝のポイントになってきそうだ。

 インターハイで自分たちの力を発揮できなかった悔しさを晴らす為、全国出場が至上命題の阪南大高は11月7日、ファイナル進出をかけてヨドコウ桜スタジアムで大阪産大附と激突する。

 (文・写真=会田健司)

▽第100回全国高校サッカー選手権大阪予選
第100回全国高校サッカー選手権大阪予選