2年連続で全国選手権4強の矢板中央、10得点の快勝で準々決勝進出

矢板中央 vs 宇都宮北

 2年連続で冬の高校サッカー選手権で全国ベスト4に入っている矢板中央が、幸先の良いスタートを切った。

 10月30日、高校サッカー選手権の栃木県予選4回戦が行われ、矢板中央は宇都宮北と対戦。GK藤井陽登(3年)、右SB小出勇翔(3年)、MF大畑凜生(3年)など、昨年の選手権を経験している選手たちが先発出場し、序盤から相手を押し込んでいく。

 大畑を軸に中盤でボールを繋ぎ、2トップのFW藤野和哉(3年)、FW林廉斗(3年)が高い位置でボールを収める。そこからサイドに展開し、MF黒澤光成(3年)らが積極的に仕掛けてクロスを入れた。前半6分には小出のアシストから藤野がゴールを奪うと、8分には唐橋がネットを揺らす。これで勢いに乗った矢板中央はその後もサイドか攻撃を仕掛け、次々にシュートを放っていく。25分にはこぼれ球に反応した黒澤が加点。直後の27分にも左SB勝田大晴(2年)のアーリークロスから藤野がヘディングシュートを沈め、33分にもMF田邉海斗(2年)が決めてさらにリードを広げた。

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 前半終了間際に宇都宮北のMF弓座愛翔(2年)に目の覚めるようなミドルシュートを決められたが、後半に入っても攻撃の手を緩めない。13分には途中出場のMF星景虎(3年)が右サイドで仕掛け、角度のない場所から強烈な一撃をねじ込む。20分には同じく途中出場のFW小森雄斗(3年)が星の右クロスに合わせて追加点を決めた。以降も主導権を手放さなかった矢板中央は終了間際の30分に小森のダイビングヘッドでリードを広げ、アディショナルタイムにもFW片岡駿太(3年)、MF髙橋海斗(2年)がゴールを奪い、10得点の快勝で準々決勝進出を決めた。

矢板中央 vs 宇都宮北

 今季の矢板中央は序盤から苦戦し、U-18高円宮杯プリンスリーグ関東では前橋育英昌平に対して大量失点で敗北。夏のインターハイでは初戦を突破したが、2回戦ではミスがらみの失点から岡山学芸館に0-1で敗れた。しかし、夏以降は復調。自慢の堅守が蘇り、攻撃も交代カードをうまく使いながらゴールを奪えるようになってきた。昨年からレギュラーを務める大畑もチームの取り組みに手応えを感じている。

 「前半戦で(前橋育英や昌平に)大敗して、もっと早くからやらないといけなかったけど、ようやくチームに危機感が出てきた。チームにも勢いが増してきたと思う。セットプレーでもゴールが奪えるようになってきた。そういうところももっと突き詰めていけば、もっと楽になると感じている」

 矢板中央が再び全国で躍動するためには、さらなる成長は必須。悲願の日本一を目指し、一戦必勝で県予選を戦い抜く。

▽第100回全国高校サッカー選手権栃木予選
第100回全国高校サッカー選手権栃木予選