DF安木颯汰が延長V弾!浦和南の猛反撃を撥ね返した西武台が全国切符を獲得

歓喜の西武台イレブン

 11月14日、第100回全国高校サッカー選手権埼玉予選の決勝が行われ、浦和南西武台が対戦。延長戦までなだれ込んだ接戦を制したのは西武台だ。

 前半にインパクトを残したのは、赤のユニホームに身を包んだ浦和南のほうだった。15分にはCKから坂本空翔(3年)がヘディングで合わせてバーを強襲。さらに41分には、戸部悠太(3年)が約50メートルの長距離フリーキックを直接ゴールに飛ばし、あわやというシーンを作っていく。

 ボールは握られながらも、要所で素早くゴールに向かう鋭さを発揮した浦和南は、ナンバー10の大里直也(3年)を中心に、徐々にリズムを掴んでいった。

 立ち上がりから積極的に仕掛けてきた西武台の攻撃には粘り強く対応し、決定的なシュートチャンスまで運ばせない。

 15分のバー直撃のシュート直後には、カウンターから相手のトップ下・和田力也(2年)にドリブルで運ばれ、最後は細田優陽(3年)に強烈なシュートを浴びせられるも、これをGK黒田海渡(3年)がストップ。準決勝までの4試合を無失点で駆け抜けた固い守備ブロックはこの日も健在だった。

 ところが、後半に入り、西武台がますます攻勢を強め、押し込んでいく。

浦和南 vs 西武台

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 黄色と黒の縦縞のユニホームを纏う西武台は、ロングボール主体の攻撃だけでなく、両サイドハーフのスピードを生かしたテンポの良いサイドアタックを展開。後半19分には和田が切れ味鋭いドリブルからミドルシュートを放つなど、ゴールにジリジリと近づいていった。

 後半28分には細田が右サイドから相手を揺さぶりながらペナルティエリア内に進入してシュート。さらにアディショナルタイムには、再び細田が左サイドを突破してゴールに迫っていった。

 80分間の前後半を終えても、さらに延長前半に入っても浦和南の固い守備ブロックを崩せずにいた西武台だったが、その攻撃的な姿勢がついに実ったのは延長後半に突入してからだった。

 延長後半7分、再三相手陣内でテクニカルなドリブルを見せていた丸山が右サイドから絶妙なクロスを供給。これをゴール前に上がっていたDF安木颯汰(3年)が打点の高いヘディングで合わせて、ゴール左へと叩きつけてみせる。

 その後は浦和南の猛反撃を撥ね返した西武台が1-0で勝利。11年ぶり4度目の全国出場を決めた。

 一方で、浦和南は長い時間でボールを握られながらも身を挺してゴールを死守し続けた。見応えのある試合を提供した、その粘り強さは称賛されるべきものだった。

▽第100回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第100回全国高校サッカー選手権埼玉予選