佐賀商、オール下級生で初の4強入りを手にした鳥栖を5-0で下し決勝へ
鳥栖 vs 佐賀商
10月31日、第100回全国高校サッカー選手権佐賀予選準決勝が行われ、佐賀商は鳥栖と対戦。オール下級生で初の4強入りを手にした鳥栖の粘り強い守備に手を焼いたが、効果的にゴールを重ねて勝利を収めた。
佐賀商は序盤から主導権を握り、主将のMF中原魁二(3年)を軸に攻撃を仕掛けていく。ボールを動かしながら、サイドハーフや2トップの二人にボールを供給。何度も相手ゴールに迫った。しかし、「前半からガチガチだった」と松尾智博監督の言葉通り、肩の力が入り過ぎて決定機をモノにできない。FW田雑蓮(3年)も果敢にゴールを狙ったが、気持ちが空回り。思い通りにいかず、時間だけが経過していく。その中で迎えた38分、中原が相手の守備網に風穴を開ける。ボランチの位置からゴール前に上がってラストパス。ボールを受けた田雑はDFにブロックされながらも、得意の左足を振り抜いてネットを揺らした。
これで肩の力が抜けた佐賀商は後半に入ると、本来の姿を取り戻す。左SBの米倉藤生(3年)も積極的に高い位置を取り、チャンスを演出した。48分にはMF中嶋悠(3年)のお膳立てからMF上釜武蔵(3年)がネットを揺らすと、57分には右サイドを抉ったFW原口海斗(3年)の折り返しに中原が合わせてさらにリードを広げた。
鳥栖 vs 佐賀商
以降も攻守で集中力を切らさず、危なげなく試合を進めていく。71分には米倉、直後の72分には途中出場のMF新郷快(3年)がゴールを決め、勝負の行方を決定付けた。
序盤の苦戦を跳ね返し、5-0で決勝へと駒を進めた佐賀商。ファイナルの舞台で待ち構えるのはインターハイ予選決勝で敗れている佐賀東だ。リードしながら後半の2失点で敗れた相手に対し、どのような戦いを見せるのか。「うちのスタイルは守備。引いて守るか、前から行くのか。いろいろ考えないといけないけど、今年の佐賀東は中央だけではなく、両サイドも強烈。中さえ閉じていれば良いと言うわけではないので、どうするかは考えたい」(松尾監督)
9年ぶりの選手権出場は手に届く場所にある。残された期間で最善の策を講じ、全国舞台への挑戦権を手に入れられるか注目だ。
▽第100回全国高校サッカー選手権佐賀予選
第100回全国高校サッカー選手権佐賀予選