明桜FW小笠原義斗(2年)は前半相手の隙を突いて2ゴールを挙げ、悪い流れを変えた(写真=小林健志)
後半は風上に立った明桜が攻勢の展開となり、キャプテンMF内藤蒼空(3年)のミドルシュートがクロスバーを叩くなど、決定機はつくり出すがあと一歩でゴールを決めきれない展開が続く。それでも84分、ボランチMF田村仁志(2年)からのパスを受けた内藤がゴール前に飛び込みついにシュートを決めて逆転。明桜が点の取り合いを制して、3-2で勝利し、明日の2回戦東北学院戦へと駒を進めた。
明桜は特に後半持ち味のポゼッションが機能した。原美彦監督は「うちらしい試合でした」と点の取り合いを評した上で「前半ちょっと動きが重かったのと、羽黒が選手権県予選の時のイメージと違いました。そして風下だったのですが、風下に立った中でも同点に追いついたのが後半効きました」と、前半うまくいかない状況がありながらも同点に追いつけたことが後半の攻勢につながった。逆転ゴールの内藤については「相変わらずシュートを外していましたが、やっと決めてくれました」と惜しいシュートを決めきれなかった中、最後決めてくれたことを喜んだ。
一方の羽黒本街直樹監督は「取った後の失点がもったいなかったです。後半は風下で押し込まれて、最後は中のマークに付ききれませんでした」と試合を振り返った。それでもキャプテンのDF岩村光晟(3年)は「今年の1月くらいに対戦した時は何もできずに大敗しました。そんな悪いイメージがある中でも課題を改善して点を取れたのは良かったです」と語り、先制ゴールの吉波も「選手権予選で点を取れなかったので、ここで点を取れたのは大きい」と、今月末に控える選手権に向けて一定の手応えを感じているようだった。「山形県勢は2006年から選手権で勝っていないので、負の歴史を変えたい」と意気込む岩村。この敗戦をぜひ選手権につなげたい。
(文・写真=小林健志)
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