11月23日、プリンスリーグ関西 プレーオフ（参入戦）決定戦がJグリーン堺で行われ、近江(滋賀2)が近大附(大阪2)に0-0から10本目までもつれたPK戦を8-7で制し、見事にプリンス1部復帰を果たした。あと一歩のところで敗れた近大附はプリンスリーグ関西2部リーグ参入が決まった。

　近江のスターティングメンバーは
GK山田和季
DF堀川尚紀、大隅颯、長滝谷洸斗
MF金山耀太、岡田涼吾、上甲海琴、岡根莉空、西村想大
FW竹田泰知、高木遥斗

　対する近大附は
GK金岡伶皇
DF佐々木孝介、畑中佑太、鳥屋凛太郎
MF中川拓海、會津颯太、岡田帝乙、峯垣外光平、野間悠輔
FW椿原詩温、澤田琉偉
のメンバーで試合に挑んだ。

　滋賀第2代表の近江は1回戦で選手権京都大会王者で京都第1代表の東山を0-0のPK戦で破った。対する大阪第2代表近大附は兵庫第1代表の神戸弘陵に試合終盤に追い付かれるもPK戦を制した。両チームともに1回戦で強敵を退けこのプリンス1部昇格決定戦に勝ち進んできた。

　試合に勢いよく入ったのは近大附。奪ったボールを素早く前に運びゴールを狙う。しかし、近江もボールコントロールの技術が高い10番上甲海琴、9番FW竹田泰知、11番FW高木遥斗らがボールをキープすることで落ち着かせる。そして左サイドを2番MF金山耀太が縦に勝負を仕掛けることで相手のDFラインを下げさせた。近大附は高さとキープ力のある9番ＦＷ澤田琉偉や推進力のある8番ＭＦ岡田帝乙にボールを預けカウンターを狙う。しかしどちらも決定機には至らずスコアレスで後半へ。

【フォトギャラリー】プリンスリーグ関西 プレーオフ決定戦 近江 vs 近大附

　後半に入ると近江が人数を掛けて先制点を取りに行く。FW竹田がボックス内の深い位置で度々ボールを受けチャンスを作る。しかし近大附もキャプテンの10番DF畑中佑太を中心に集中を切らさず無失点で耐え抜く。近江の選手たちが華麗なボールタッチで誘ってきても、自分たちの仕事に集中しゴールを守り抜いた。結局試合はこのまま0-0で後半も終了し、両チームともに2試合連続となるPK戦に突入する。

　PK戦では先攻の近江が1本目で失敗。対する近大附も決めれば勝利となる5本目を失敗しサドンデスへ。近江の7本目をGK金岡伶皇が止めて、近大附に2度目のチャンスが到来するもここもシュートは枠の外。勝負は10本目までもつれ込み、近大附が失敗してここで決着。近江は無失点で大会を切り抜け3年ぶりにプリンス1部復帰を果たした。

　近江はプレーオフ2戦連続0-0と1ゴールも決められなかったものの、強度の高い試合でも前線の選手たちが華麗なプレーを披露。キャプテンのDF大隅颯やGK山田和季を中心とした守備陣もレベルが高くバランスの取れたチームに仕上がっていた。近大附は残念ながらプリンス1部復帰はお預けとなったが、それでも関西の強豪が集まるプリンス2部で戦える。今年3年生たちが見せた粘り強さを引き継いで、1.2年生たちには是非とも来季1部昇格にチャレンジしてもらいたい。

(文・写真＝会田健司)