百戦錬磨の前橋育英が、創立10年目のV・ファーレン長崎U-18に歴史の重みを見せた

喜ぶ前橋育英イレブン

 片手にも満たない選手数でスタートしながら、創設10年目でプリンスリーグ九州を制覇し、初のプレミアリーグプレーオフに挑戦するV・ファーレン長崎U-18。輩出したJリーガーが3桁に達しようとし、高校サッカー界にその名を轟かす名門、前橋育英。前橋育成のエース笠柳翼は来年からV・ファーレン長崎加入が内定し、V・ファーレン長崎U-18のエース安倍大晴は1年時からトップチームで2種登録中。V・ファーレン長崎U-18の原田武男監督と前橋育英の山田孝介監督は、学校こそ違えどともに高校サッカー界の名伯楽「小嶺忠敏監督」(現長崎総合科学大学付属高校監督)の門下生。見どころが多い対決となったプレミアリーグ2回戦は、前橋育英が経験の違いを見せて快勝した。

 「ほぼベストメンバーがそろった(原田武男監督)」ものの、チームとして大舞台の経験が少ないV・ファーレン長崎U-18に対し、大舞台馴れしている前橋育成がボールを持って試合はスタート。ボールを持たれる展開の続くV・ファーレン長崎U-18はタイトな守備で対抗し、前橋育英のキーマンである笠柳にも小西龍馬が献身的なプレーで対応するなど、粘り強さを見せて劣勢を耐えていく。だが中盤で根津元輝・徳永涼が攻守をコントロールるする前橋育英は、26分にゴール前の混戦から渡辺亮平がシュートを押し込み先制に成功。そのままペースを握ってゲームを支配し続け、前半終了間際に相手DFの足が止まった瞬間を見逃さなかった渡辺のゴールで追加点。

▽高円宮杯U-18サッカーリーグ2021プレミアリーグプレーオフ(参入戦)
高円宮杯U-18サッカーリーグ2021プレミアリーグプレーオフ(参入戦)