履正社FW9宮路峻輔(写真=寺下友徳)

 選手権大阪府大会決勝戦・阪南大高戦での敗戦を踏まえ「相手の嫌がることをする」(平野直樹監督)を改めて確認した履正社は、単純なハイボールを難なく弾き返すと、中盤でつなぎにかかるカマタマーレ讃岐U-18の横パスの弱さを突くショートカウンターに移行。5分・15分と「1点目は思い切り狙って、2点目は右足でかわしてから左足で打てた」宮路の2ゴールで主導権を握ると、43分には途中から左サイドに入った11名願斗哉(2年)が「高校に入ってから自信がついた」ドリブルで3点目。「ミスから難しい状況になってしまった」(GK松原)カマタマーレ讃岐U-18が混乱する中、前半45分で履正社は試合を決めた。

 後半になると布陣を「4-1-4-1」に変えたカマタマーレ讃岐U-18は単発的ながら半減期に転じるも、履正社は「来季J3で戦うことは意識しまくっていた」GK平尾を中心に堅守速攻を徹底。結局、後半も森川、名願の2ゴールを加えた5対0とした履正社は、2015年以来7年ぶりのプレミア復帰を快勝で飾った。

 3年生にとってはこれが高校最後の試合となった両チーム。「プレミアで毎週末に全国大会ができることは大きい」(履正社・平野監督)、「この一年、選手たちはよくやってくれたが、最後は勝たせてあげられなかった」(カマタマーレ讃岐U-18・関原監督)と明暗は分れる形となったが、この喜びと悔しさを刻んだ1.2年生たちは、3年生たちの想いも引き継ぎ、2022年シーズンへと進んでいく。

(文・写真=寺下友徳)

▽高円宮杯U-18サッカーリーグ2021プレミアリーグプレーオフ(参入戦)
高円宮杯U-18サッカーリーグ2021プレミアリーグプレーオフ(参入戦)