東北学院は県新人大会決勝で、ここ5年間選手権全国大会に出場している仙台育英に勝利して、宮城県1位で今大会に乗り込んだ。橋本俊一監督は「プリンスリーグ東北参入戦で敗れましたが、モチベーションは落とさずここまで来ました。(辞退した)青森山田とどのくらいやれるかという目標があったのですが、高強度を後半まで落とさずにやるという課題を改善しつつあります」と、強度を落とさずにプレーし続けられるチームになりつつあるという。

得点に喜ぶ東北学院イレブン(写真=小林健志)

 前半2ゴールの渡邉は「PKと、パスが良かったので2点取れましたが、もう少し自分の力を出したい」とさらにコンディションを上げて、得点を量産したいという。志願のフル出場で攻撃の中心となった髙橋について橋本監督は「周りにも動くタイミングや体の動きをアドバイスしてくれて、チームに無くてはならない存在」と高評価。髙橋自身は「FWの渡邉幸汰を中心にリズム良くできています。高身長の選手が多いので、サイズを生かそうという話をしていて、クロスももっと出していきたい」とアシストにも意欲を見せる。「全国に行くだけでなく、全国で上位を狙えるように」と髙橋は高い目標を掲げた。

 東奥義塾下山忍監督は「12月中旬からグラウンドが雪で使えず、対外試合もコロナの影響でできず、ぶっつけ本番でやりました」という状況で迎えた試合だったこともあって、「前半はびびってしまい、引いてしまったのが悔やまれます。後半はチャレンジしていましたが、最初からできなかったのが残念です」と、試合慣れしていない状況での前半の戦いを悔やんだ。それでもシュートは4本、決して引き続けたわけではなく、前へ出よう、シュートを打とうというチャレンジはあった。シュート2本を放ったキャプテンの稲沢は「チームとして攻撃でやれる部分も見つかった」と収穫を語った。そして課題については「もっと速いプレスに食いついていければ結果は変わっていた」と振り返る。東北の強豪チームと戦える貴重な機会を生かし、さらにたくましいチームへと成長してほしい。

(文・写真=小林健志)

▽第21回東北高等学校新人サッカー選手権大会
第21回東北高等学校新人サッカー選手権大会